2014年10月2日木曜日

読書の秋




先日、友人と二人でモロッコ料理を食べに行きました。
自宅でもいつかこんな器や色使いでおもてなしをしてみたくなるような
素敵なお店でした。お料理ももちろんとても美味しかったです。

食事の時に話題になったのが「読書」。

きっかけは、彼女が母の「望郷」を読んでくれたことから。 
久しぶりに小説というものを読んで、改めて小説の素晴らしさ
と大切さに気付いた、と言ってくれたのがとても嬉しかったです。

「小説は、なきゃいけないものではないからこそ、
豊な自由な気持ちを感じられる」と彼女の言葉に感動。
そして色々考えさせてくれました。


パソコンやスマートフォン、テレビなどから情報ばかりを追求してしまうこの時代に、
一旦その「情報の追求」といった気持ちを横に置いて、
ただ心の潤いのために小説を読むのも大切なことかもしれません。

フィクションの世界から得られるものもたくさんあるのではないでしょうか。

私は母からそう教わりました。
母は作家だったため、当然なことかもしれませんが彼女は常に本を読んでいました。
そして私達もいつも本を読まされていました。
子供の頃は基本的に我家ではテレビは禁止。
「テレビを見る暇があるなら本を読みなさい」というのが母の決まり文句でした。

週末の夕食後は全員がリビングで本を読んでいた静かな風景でした。
ソファに座っていたり、床のふわふわのラグの上で寝っ転がって
本を読んでいたり、部屋の隅っこにクッションを使って隠れ家のようなものを
作ってそこに入ったり、みんなそれぞれの好きな場所や
格好で本を読んでいたのを思い出します。


でも残念なことに、自分も含めてですが、
最近は本当に小説を読まなくなったとあちらこちらで聞きます。 

昔と比べて読み頻度も減り、読むスピードも遅い。

でも読んでいる時はその世界に入り込んで、
興奮したり、悲しくなったり、嬉しくなったり、
時には普段の生活のなかで忘れていた気持ちや感情が湧き出て来ると
やっぱり好きなんだなあ、と思うのです。

そして、良い小説と出会うきっかけ、
それを読む機会を自ら作らなければいけないと改めて思います。

現実から逃げ出し、小説の世界に入り込むためにはもしかしたら
そのための場所が必要なのかもしれません。
子供の頃、好きな場所で読んでいたと同じように。


読書をする場所...

リビングにある椅子のひとつを読書の椅子と決めたり、
スペースに余裕があれば自分だけの読書コーナーを作ったり、
又はクッシュンや枕を余分に置いておいて、
寝室を読書の場所に決めたり。

心地よい、リラックスできる空間をつくること。

そこに座ったら本が読みたくなる。
心を潤わせるような場所がひとつできるかもしれません。

10月に入りました。もう秋です。
せっかくなので読書の秋をこれから満喫したいです。