2012年6月13日水曜日

オートクチュールなインテリア

フランスのテキスタイルデザイナー、シルビー・ジョンソンさんが来日され、仕事で3日間ご一緒させていただきました。

シルビーさんのファブリックは全て手作りでオーダーメイド。
珍しい素材と複数の素材を混ぜて織るのが彼女がデザインするファブリックの特徴。
クライアントさんと相談しながら色や素材の組み合わせ方、織り方などを決めてから作り始める、インテリアファブリックの「オートクチュール」と彼女は言っています。

家具やカーテンはもちろんですが、多くのファブリックは壁やパネル、間仕切りのスクリーンなど、建築材料として使うものが中心となっています。ドアや敷戸に貼ったりするのにもよく使われるているそうです。
  
初めて見るタイプのファブリックで私もびっくりと感動。素材もいいし、色も素敵で、質感も面白く、ずっと見ていても飽きません。

使っている素材は様々な種類のシルク、リネン、コットン。金や銀の糸。そしていちばん感激したのは馬の毛や竹、皮やコルク、そして銅。


馬の毛(茶色い部分)と黒のリネンを組み合わせたファブリックのサンプル。モンゴルの特殊な馬の尻尾の毛を使っているそう。2種類の全く違った素材を組み合わせるだけではなく、リネンの部分は「ヘリングボーン」といった特殊な織り方で織っています。一枚の布に使われている様々な素材、色、質感、テキスチャ― が深みを出していて本当に素敵です。壁紙代わりに、そしてパネルにもよく使われているそうです。


銅の糸は全部で20色。シルバー色と黒の銅で織った例です。


真っ赤な銅。壁の一部に使ったらかなりインパクトがありそう。


 馬の毛も感激しましたが、半分日本人として最も感激したのは竹で作ったファブリック。ほぐれたようなふわふわの糸がとても触り心地がよくて、ソファやクッションに使ったら面白そう。上の白っぽい方は銀の糸、下は金の糸がさりげなく混ざっているのですが、それがまた奥行き感を出していてとても素敵でした。


コルク(茶色い部分とリネンで織った布もとてもナチュラルな風合いで素敵でした。コルクは貼ってあるのではなく、ちゃんと細長い糸になっていてそれを織り機で織っているのです。


皮も糸のように細長くして織っています。ゴールドの糸を混ぜたゴージャスなファブリックです。


もう一つとても好きだったのがふさふさしたシルクとゴールドの糸のファブリック。

新しい発見、そして目の保養にもなった三日間でした。