2011年12月2日金曜日

コンフォート・フード


ホッとさせてくれるような食べ物を英語ではcomfort food と言います。
多くの場合は食べ慣れた物。自分の国の食べ物や母親の味なのかもしれません。 寂しい時、または寒い時、体調がイマイチな時など、体と心が何となくcomfort food を求めているような気がします。 海外に住んでいたころは暖かいうどんでした。貴重なだしパックを使って作った簡単なうどん。他に具がなくても、鰹だしの香りの暖かいスープとつるつるした麺を食べると気持ちが落ち着きました。

とても不思議なのがひどい風邪をひくと急にジャンキーなものを食べたくなってしまうこと。普通であれば野菜とか、栄養たっぷりのものを体が求めるはずなのに、私の場合、この時だけは異様にビッグマックを食べたくなってしまうのです。「駅でビッグマックを買って来て」と初めて主人にメールした時にはかなりびっくりされてしまいました。 でも自分でも変だと思ってます。何故なでしょうか。熱があってしんどい時、ソファで体を毛布にくるめてビッグマックを食べるとなんとなく心が安らぐのです。子供の頃食べていたわけでもなく、とくに懐かしい想い出のある味でもあるわけでもないのに。

風邪以外の時に欲しくなるcomfort foodとは本当にシンプルなイギリス料理。昨日が何となくそんな気分でした。旅行で美味しいものをたくさん食べ、そして日本に戻るとこんどはお醤油の味が懐かしく、和食の日々がしばらく続きました。窓の外の桜の木と通りの反対側のケヤキの木も紅葉してしまい、外は寒いし雨も降りそう。別に落ち込んでいたわけではないけれど少しエネルギー補給も必要だったので夜ごはんはcomfort food でいくことに。


ポークをソテーし、にんじんを茹で、冷凍のグリーンピースを温め、ジャガイモはローズマリーと一緒にオーブンの中へ。洋食って、野菜を茹でたり、グレイビーソースを作ったり、全部同時にあつあつの状態で出せるように最後がいつもドタバタと忙しいので一品でもオーブンに任せてしまうと本当に楽。お肉が焼き上がったらグレイビーソースをさっと作り、お皿に盛りつけたお肉や野菜全体にたっぷりかける。最初から最後まで30分もかからない。内容もシンプルだけれど作るのもシンプルというのが私にとっては一番のcomfort です。